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3/31「ベートーヴェンへの挑戦〜運命交響曲〜」


公演概要



公演名:乾将万 ピアノ・リサイタル

日時:2026年3月31日(火)10:30開演(10:00開場/11:30終演予定)

会場:枚方市総合文化芸術センター ひらしんイベントホール

料金:入場無料(予約推奨・カンパ歓迎/全席自由・未就学児入場不可)

主催:INUI MUSIC SALON


予定プログラムは、L.v.ベートーヴェン作曲、F.リスト編曲による《交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」》のピアノ版。いわゆる「運命動機」によって知られる交響曲を、リストが独奏ピアノ用に編曲した大作である。




演奏作品と聴きどころ



ベートーヴェンの交響曲第5番は、1808年に初演された古典派後期の代表作であり、「短短短長」の動機によって全曲が有機的に統合されている点が最大の特徴である。第1楽章冒頭の強烈な主題提示から、終楽章のハ長調による輝かしい帰結まで、暗から明への構造的推進が明確に設計されている。


フランツ・リストは19世紀半ば、ベートーヴェンの全交響曲をピアノ独奏用に編曲した。この編曲は単なる縮約ではなく、オーケストラの各声部を鍵盤上で再構築する試みであり、管弦楽的厚みと多声的構造を二手で実現する高度な技術が要求される。特に第1楽章の動機的展開部では、内声の動きや対位的処理をどのように明確化するかが音楽的説得力を左右する。


第2楽章の変奏的構成では、歌謡的旋律と荘重な行進風主題の対比が重要であり、音色の変化によるオーケストラ的効果の再現が聴きどころとなる。第3楽章ではスケルツォ主題の神秘的な弱音提示から、緊張を保ったまま終楽章へと連結される移行部が大きな山場となる。終楽章では金管群を想起させる和声的厚みと推進力が求められ、ハ短調からハ長調への転換が象徴的に響く。


本公演は、交響曲という巨大な形式をピアノ一台で提示するという挑戦的企画であり、構造理解と体力、そして音響設計能力が総合的に問われる内容である。オーケストラ作品を鍵盤上で聴くことにより、ベートーヴェンの動機操作や形式構築が一層明晰に浮かび上がる点も大きな魅力である。


 
 
 

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