レッスン在り方について

最終更新: 5月19日

珍しく長文です。

今日は、当教室でのレッスンへの考えについていくつか書いていきたいと思います。


まず、「音楽を好きになること」は最も重要な要素だと考えています。自分で何かを発見して理解することや、出来なかったことが出来るようになる経験は、自信に繋がり、人生の糧になると信じています。


レッスンの内容ですが、目指すレベルに差をつけず、より弾きやすく、表現が豊かになるように追究していきます。専門課程を目指すレッスンと、趣味のレッスンの違いは“ペース”だけです。専門的に勉強する場合は進度も重要なので、当然厳しくなります。


皆最初はかなり緊張していますが、たくさん話をしてコミュニケーションを取ることを重じているので、早い段階で自分から意見を言えるようになってきます。演奏の上でも、生徒と先生の人間関係の上でも、自分の今の状況がどうであるか、どう感じたかを素直に言葉にできるようになることは大切です。


レッスンでは、最初に曲を通した後に「どう思う?」と感想を聞くことがあります。大抵、“これは怒られるやつだ...”と思って、自分の悪いところを探し始めます。ただ練習不足を自覚させるつもりで言う時もありますが、充分練習出来ていて自分で欠点は見つけられないだろうなと思って同じ質問をする時もあります。それで悩んだ結果、相当高いレベルのことを自分で見つけられて、こちらが驚くこともしばしばです。自分で気付けたのなら、改善方法を教えるだけで済むから進歩は早くなります。


当教室のレッスンでめちゃくちゃ怒られることがあるのは、出来るはずのことが出来なかった時です。技術的な問題が無く、練習方法も教えて、あとはその通りやるだけ...ということが出来ていなければコテンパンです。

こんなことを続けているとある時事件が。シューマンのソナタ2番の第一楽章を50回くらい止まりながら持ってきたのでめちゃくちゃ怒った後のレッスンで、ショパンのエチュードを持って来たんですね。「ごめんなさい。まだテンポにも乗ってないし、遅くても1、2回は止まっちゃいます」と。まだ中2ですからね。そりゃそうだろうと思うわけです。しかも宿題はけっこう難しい番号。op.10-1,2やop.25-6,11あたりは5年後くらいに楽に弾ける手を完成させる目的で早めに取り組ませているので、エチュードはゆっくりじっくりで良いんです。シューマンは現時点で技術的問題が無いのも分かっていたからプレッシャーをかけていました。実際、次の週では一回も止まらず、さらに次の週では暗譜が出来、さらに2週間後には全楽章の譜読みが終わりました。よく頑張ったと思います。

レッスンでは理不尽な暴言こそ吐きませんが、僕の母は「自分ならついいていけないと思ってやめさせる」とよく言っています(笑)最近はみなすっかり慣れてきて、怒られることも少ない上、怒られてもケロっとしてますが、気になる方は是非体験レッスンか聴講にいらしてください。案外拍子抜けするかも知れないし、誰がいても手加減はしないので修羅場を見ることになるかも知れません。


「なぜ出来ない?」というフレーズはある種の禁句のように扱われていると思います。出来る側からの心理的なマウント取りに捉えられることもあり、実際そういう場合も多いと思います。

さて、この問題については明確な考えを持っていて、僕はこのフレーズを敢えて使うのですが、上記のような使用例は最悪ですね。なので、誤解を避けるために生徒達にもこの言葉の真意をしっかり伝えています。

弾けない曲やフレーズがあった時、譜読みが出来ていない・練習が足りていない・指遣いが悪い・覚えないと弾けない箇所である・手は尽くしたがどうにもならない・もう少しさらえばどうにかなる・あと2歳ほど成長すれば手の大きさが間に合う(笑)...etc

など自分の状況を出来る範囲で把握することが肝要なのです。その予想が外れていても別に良い。考えることに意味があります。教師にもこの言葉を言うにはそれなりの用意が必要で、生徒の状態を正確に捉えることに努め、解決まで導ける能力が無ければ言ってはいけません。

けっこう難しいことではあるし、拗ねられると打つ手が無くなるのですが、半年もやってる内に「3段もずっとffだから頂点の箇所は分かってるけど、そこまで持っていけなくて力んでしまう」や「指のポジションは間に合うけど、肘のポジション移動がどうしても間に合わない」くらいのことを自分で言ってくれるようになりました。

一見厳しい雰囲気の教室ですが、手厚くやっているので、一周回って楽しい部類ではないかなと思ってます。少なくとも僕自身は、今来ている子達のレッスンを毎週楽しみに待っているところです。

発表会の雰囲気は、大学の試験みたいなピリピリした緊張感に包まれていてびっくりでした(笑)背伸びした課題を限界いっぱいまでやってる子が多いのでプレッシャーが凄いのですね。人数が少ないので自宅サロンを使用したため、先生はギリギリまで寝ていて、慌てて着替えるというだらしなさだったのですが、その間に生徒達は心臓が縮む思いをしていたわけです。


何となく思い立って教室のことを書いてみました。最後までご覧いただいた方、ありがとうございます。

充実したレッスンをやっていきたいので、どう頑張っても15人以上の生徒は見れそうにありません。15人に達した時点で募集は打ち切ろうと思います。それまでは体験レッスン無料です。




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