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ブログdeレッスン⑧「“ハノン”は誰が何のために作った? その歴史と目的、そして上達を促す練習法を知ろう」

執筆者の写真: 乾 将万(Inui Masakazu)乾 将万(Inui Masakazu)

ハノン練習の意義と効果的な取り組み方


背景や基礎知識

ハノンとは?

シャルル=ルイ・アノン(Charles-Louis Hanon, 19世紀フランスの音楽教師)によるピアノ練習曲集『ハノン ピアノ教則本』を指す。全60編のエクササイズが有名。

目的

・指の独立や運指のスムーズさを徹底的に鍛え、スケールやアルペジオなどで必要となる基礎技術を身に付けるため。

・段階的に難易度が上がり、幅広いテクニックを網羅できる。


具体的な練習法・手順

1. ゆっくり&確実に

• ハノンは速く弾くことが目的ではない。正確な指使いとタッチを意識し、ゆっくりスタート。

2. テンポを細かく設定

• メトロノームを使い、♩=60から始めて徐々にテンポアップしていくと、フォームを崩さずに筋力や指先のコントロールを養える。

3. 左右のバランス

• 右手だけが得意、左手だけが苦手とならないよう、左右の動きを常に同じクオリティで保つ。

4. 繰り返しすぎに注意

• ハノンだけを延々とやり続けるより、実際の曲やスケール練習と組み合わせる。飽きずに継続できる範囲で取り組むのがベスト。


まとめ


ハノンはピアノ演奏の“筋トレ”のようなもの。基礎力を固める上で有用ですが、目的を理解し、正しいやり方で実践することが大切です。飽きない工夫をしつつ、確実に指の力とコントロールを養いましょう。

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